呪 い サ イ ト

私は病室から出てすぐ、
へなへなとその場に座りこんだ。
崩れ落ちた、という表現のほうが
相応しいかもしれない。


「はぁ……あぁうぅ……っ!」


外へ出てきて安心しためか、
ずっと堪えていた涙が溢れ出してきた。
涙腺が崩壊した。

・・・幸恵……酷すぎる……。
私に石神との恋バナを……
聞かせようとするなんて!
人の気持ちも考えずに!


「優子」


―――ぽん。
優里の声と同時に、手が肩に乗せられた。


「優子は……あんな酷い奴らに、
わざわざ謝りにきたの? 馬鹿みたい」


ふん、と鼻で笑われた。
だが、意外と不快にはならなかった。
別にMとか、そういうわけではない。
私も……そうだと思ったから。
静かに耳を傾けた。


「元々、寧々は関係ないけど。
莉音、止めないなんておかしいよね。
何もしなかったから、こんなことに
なったんだよ。幸恵だって、
いくら知らないからってね。
話っていっても、どうせ自慢話だろうし。
2人とも最低。・・・このままだったら、
石神……幸恵に取られちゃうよ?
何とかしないと!」
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