呪 い サ イ ト
「誰があのプール事件が、呪いサイトへの
初めての書き込みって言った?」
「えっ!?」
私の考えはその一言で、
あっさりと否定されてしまった。
「あの呪いサイトは本物かどうか、
最初にちゃんと確かめた。
でも確かに、ウチのまわりで
大きな事故は起きていない。
関わりのある人で、大きな怪我を
した人もいない」
どうやら、その推理は合っていたようだ。
だったらどこが間違っているんだろう。
「あの呪いサイトに書き込むのは、
大きな事故、怪我じゃないといけない、
とかそういうのが別に決まってない。
だからそれを利用しただけ。
ちょっとした怪我をさせるの。
1番初めは寧々がノートのページの端で、
指を切るようにさせた。
そんなちっぽけなこと、誰も
呪いだとか思わないでしょ?」
「あっ……そっか……」
私は感嘆の声を漏らす。
落とし穴があったようだ。
思い込みという名の落とし穴。
「休み時間、寧々の元へ行ってみて
吃驚したよ。指がぱっくりと切れていて、
血がうっすらと滲んでた。聞いてみたらね、
ノートのページの端で、切ったんだって」