呪 い サ イ ト
「優里、ごめん。私……行かなきゃ」
―――早く携帯を取りに行かなきゃ。
手に力が入り、拳を握り締めた。
「石神を助けないといけないの。
そして亜里沙を……呪わなきゃ」
―――早く呪いサイトに……亜里沙を
書き込んで、石神を助けなきゃ……!!
私は顔をパッと上げた。
真剣な目で、まっすぐと優里を見据える。
優里も真剣な目で私を見る。
理解してくれたようで、力強く頷いた。
「じゃあね……!」
くるっと踵を返した時だった。
「あ、ちょっと待って!」
理解してくれていたはずの、
優里に引き止められた。
「どこで書き込もうと思ってるの?」
「昨日、優里とぶつかった場所だよ」
あの廊下は人気が少ないから、
絶好の場所だと私は思っている。
だが、表情からは……
優里はそう思っていないようだった。