呪 い サ イ ト
「あの場所、人気がないってことで……
内緒話とかしてる時が多いんだよねぇ」
えーと、それはつまり……
あの場所は人気が増えてきたということか。
今この時間も誰かがその場所で、
話しこんでいるのかもしれない。
だから……人気のないと思っていた廊下は
危険。そう優里は言っている訳だ。
「んじゃあ、どこで書き込めばいいの!?」
この休み時間に書き込んで、
何が何でも次の休み時間には実行させたい。
それなら、今書き込むしかない……。
書き込んでからそんなにもすぐに、
実行してくれるかどうかはわからない。
それなら尚更、すぐに書き込まないと……!
かと言って、危険を冒すこともしたくない。
どうすればいいの……!?
「トイレ、だよ」
突然、優里が小さく呟いた。
それは本当に微かなもので、
耳を澄まさないと聞こえない。
私は危うく、聞き逃すところだった。
もしかしたら、聞き間違えているかも
しれない。そう考えて聞き返す。
「トイレ……?」
優里は力強く頷いた。
「そうだよ、トイレ。
トイレで書き込むといいよ。
通学鞄から何かを取り出して、ポケットへ
入れる。それをトイレに持ち込む。
きっと携帯じゃなくて、
別の物に見えるはずだよ」