呪 い サ イ ト
亜里沙は突然、石神にキックと
パンチをくらわせる。
亜里沙の嘲笑うような声と、
石神の悲痛な声が聞こえてきた。
怒りが沸き、憎悪が腹から込み上げてくる。
だが、そんなことをしてられるのは、今の
うちだ。すぐさま、転落することだろう。
「もう、いつ転落してもおかしくない
状態だよ。優子が早く来てよかったー……」
「ゴメン、ゴメン。授業が長引いててさぁ」
休み時間も授業、なんて本当にうざかった。
思わず、教師を呪いサイトに
書きこみたくなってしまった程だ。
いや、授業が長引いたのはクラスの男子が
五月蠅くて授業が進まなかったせいだから、
五月蠅かった男子を書きこむべきか……。
おっと、そんなことはどうでもいいんだった。
ちゃんと転落する前に間に合ったし。
と、顔を上げた時だった―――。
亜里沙が、突進をするような体制とった。
・・・石神に向かって。
「優子!」
「うん、わかってる!」