呪 い サ イ ト
ウチはすぐさま、送信フォームへと移った。ふふっ、と自然に笑いが零れる。
――谷村なんて、消えちゃえばいいんだ。
「さぁて、谷村にはどうやって死んでもらおうかな~」
当然、谷村には死んでもらう。殺す。あれだけのことをしておいて、怪我だけで済ますことなんて到底できない。
谷村の死に様を想像するだけで、ウチは楽しくなってきた。
親指をもの凄いスピードで動かし、送信フォームの欄に打った。
〔谷村 萌は学校の前で車に跳ねられて死ぬ〕
「ま、こんなものでいいでしょ」
咄嗟に思いついた死に様だけど、実際に跳ねられた死体はやばいと聞いたことがある。骨が折れたり内臓がぐちゃぐちゃになるらしい。
送信ボタンを押した。これで完了だ。
「って、こんなの……どうせ嘘よね。あはは……!」
友達からメールが届いてないかな、と受信箱を開いた。そこには……またさっきの呪いサイトからのメールが届いていた。
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件名:呪い受付完了
本文:ご利用ありがとうございます。
呪いの受付を完了しました。
呪いを実行したら、また連絡致します。
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いつのまに届いていたんだろう。全く気付かなかった。
わざわざメールを送ってくるらしい。
呪いを実行したら連絡? 早くその連絡ほしいんだけど、とまた思わず笑みを浮かべる。
ま、そんなの雰囲気を出すためだけでしょ。
信用していないウチは携帯をぱたん、と閉じた。