呪 い サ イ ト
「亜里沙が……刺さってる!」
「大量に血が……」
「きゃあああぁぁああぁっ!!」
教室は騒然となった。
パニックに陥っている。
串刺し状態の亜里沙を指差す者、
血を見て耳を劈くような凄さまじい
悲鳴をあげる者、先生を呼びに
行こうと言う者……。
助けたってどうせ無駄だよ。結果は
同じ。私が指定した入院2週間の
全治半年だ。
大量の血……串刺し状態……。
その姿が見たくてたまらない。
体がうずうずする。亜里沙の血は、
どんな血なんだろう?
・・・あんな奴の血なんて、
きっと穢れていて汚いんだ。
神聖でも、美しくもないはず
なのに……見たくてたまらない。
でも、見たくても見られない。
他の組の教室には、立ち入っては
いけないのだ。誰だよ、こんな
ルールを作ったのは……。
呪ってやるぞ! 遠い自分の組の
教室から、眺めるしかないのか……。
そんなにも視力が良くないのに、
はっきり鮮明に見えるかな……。
そう途方に暮れていた時、優里が私の
手を掴み、1組の教室へと引っ張った。
「行くよ!」