呪 い サ イ ト

そんなこんなで、石神に亜里沙を
突き落とさせた。そのせいで、
今石神は罪の意識に苛まれている。


「石神は悪くないよ」


私がそう言うと、石神は
ギョッとした顔を上げた。

私がそう仕向けたなんて
口が裂けても言えないから、
何故悪くないかの本当の理由は
説明できないけど。
嘘の理由しか説明できないけど。
これは石神と喋ることができる
数少ないチャンスだ。
私は理由をとってつけた。


「ほ、ほら! あんなにもずっと
うざいことされてたら、そりゃ
突き飛ばしたくもなるし!」


石神を安心させようとして
笑い飛ばして言った。
だが、石神の顔は更に
青ざめていく。・・・私、
何かやばいことでも言った?


「・・・み、見たのか……!?」


石神の顔が恐怖で塗り潰される。


「俺が紺屋を突き飛ばしたところ、
見てたのか……!?」


あぁ……突き飛ばしたところを
見られていたから、石神は
そんなにも怯えているのか。


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