呪 い サ イ ト
私はフラついた足取りで学校の校門を潜る。
明らかに家を出た時とは違った。

しょんぼりしながら、階段を登っていく。
時間帯が早いため、人はまばらしかいなかった。

2年の教室のある3階を過ぎると、
1年の教室のある4階に向かうのは
もう私しかいなかった。

丁度4階の階段を登り終わった時、


「優子!」


と突然、背後から若干息切れしたような声がかかった。

すぐに振り返ると、肩にギリギリつかないぐらいの
髪が少し乱れた、優里が立っていた。


「あ、優里……」


そう言うと微笑んだ優里は、息があがっていて
肩が上下していている。
階段で私を見つけて、重い鞄を背負っているのに
階段をかけあがってきたのだろうか。


「おはよっ。なんか元気ないね。
どうしたの? せっかく邪魔者の亜里沙が
いなくなったのに」
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