呪 い サ イ ト
 自分でも驚く程どすがきいていて、低い声と恐ろしい言葉が出た。こんな声、一体どこから出るのだろうか。
 自分が自分ではないような気がする。

 何かに憑りつかれたような感覚の私に、優里は気圧されて一歩後ずさった。


「わ、わかった。後々いっぱい見れるようにする。だから、優子が勝手に先に殺さないでね……?」


 前のように、「あの三人を殺すのはウチだから」と言いたそうにしていたが、今はそんなにも自信満々で上から目線の発言はできないようだった。

 今の私は人格が変わったように、他人から見れば恐ろしいのだろうか……。
 客観的に自分自信を見れない状態の私には、全くわからなかった。

 私はこれ程までに鮮血を愛していたようだ。

 私は狂おしい程に鮮血が好き。いや、私は既に狂っているのかもしれない。
 生まれてから十三年半以上はは経っているが、初めて自分で自分をおかしいと思った。気持ち悪いと思った。怖いと思った。
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