呪 い サ イ ト
 ウチは心の中に溜まっていた重い物を、全て素直に吐き出した。なんだかすっきりしたような気がする。
 そんなウチとは裏腹に、真里の顔は少し青ざめていた……。驚きも含まれている。


「呪いサイト……!? 何それ……っ!?」


「なんか、呪いたい人の名前とどうやって呪うかを、書いて送るの……」


 よくあるようなサイトだ。そして呪ってくれるはずはない。そう、本来なら。


「そ、それに書き込んだから、谷村は死んだの……? そ、それって……夏紀が殺した――」


 それはウチが一番恐れていた言葉だった。


「やめて!!」


 続きを聞きたくなくて遮り、すがりつくように叫んだ。


「ねぇ!! ウチ悪くないわよね!? ちょっと書き込んだだけよ! ストレス解消みたいなもん!! あんなのただのお遊びじゃん!!」


 真里に拒絶されるのが怖くて、ウチの声は震えていた。そして興奮もしていた……。
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