呪 い サ イ ト
「そ、それでも……」


 真里は声を絞り出すようにして、躊躇いながら……言った。


「夏紀が殺した……ってことに、なるんじゃない……?」


 重い沈黙が流れる。真里の、ウチを見る目が変わっていた。まるで、おぞましいものを見る目……。

 真里は突然ハッと気が付いたようにし、申し訳無さそうに、焦った様子で口を開いた。


「……ご、ごめん……でっ、でも……危なくない……?」


「あはははっ! 平気よ? 邪魔者が出た時に、結構使えるし」


 ――驚いた。真里に対して、ではなく、ウチの自分自身の言葉に、だ。まさか乾いた笑いとこんなことが自分の口から出てくるなんて、思ってもみなかった。

 ――本当は怖いのに。


「……」


 真里は何も言わなかった。やっぱり顔は青ざめていた。
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