呪 い サ イ ト
ウチは呪いサイトに谷村の名前を書き込んだだけであって、直接手を下したわけではない。これはただの事実だ。
だから殺したのは……あのサイト! あの呪いサイトが谷村を殺したんだ!! 谷村を呪い殺した!!!
だから……ウチは……何も悪くない。これから、起こること……真里と梓が死んでも……ウチは悪くない! 全てあの呪いサイトの仕業だから……! ウチは何も悪いことなんてしていない!!
そうわかっただけで、心が軽くなった。罪の意識から解放され、宙に浮かんでいきそうな程に、心も体も軽くなった。
色々と頭の中でぐるぐると考えている内に、調理室の前へと着いた。上靴からトイレにありそうなスリッパに履き替える。
思考していたためかウチは歩くのがすごく遅かったようで、多くのクラスメイト達が既に、席へ着いていた。
この調理室にはテーブルが九つ。等間隔で横にも縦にも三つずつ置かれている。
前の三つのテーブルには、果物や卵、小麦粉などの材料が。あとの六つのテーブルには、班ごとに生徒が席に着いていた。
教室の座席で班分けされていて、ウチは一斑。真里と梓は五班。裏切り者の二人は同じ班だ。しかも、一斑と五班のテーブルは距離がかなりある。
運が悪いなぁ……。
二人が何を話すかわからない。監視と盗聴が再び必要だと思った。