呪 い サ イ ト

「どうして……?」


 思わず聞き返す。

 ウチはそんなにも、青ざめた顔をしているのだろうか。今にも泣き出しそうな顔でも、しているのだろうか……。
 わからない……わからない……。

 そう頭を悩ませていると、高井が答えてくれた。


「だって……ほら……近藤って、あの二人とすげぇ仲良かったろ……?」


 ―――あぁ……なんだ、そんなことか。

 ウチを一度でも裏切り死んだ今、あの二人のことなんてもうどうでもいいと思っていた。

 だが高井がウチはショックを受けている、と思っているのだ。そう考えてもおかしくはないが。
 ウチと真里と梓の仲は一目瞭然だったのだろう。”仲が良い三人組”とでも他人の目には映っているのだ。ウチにその気がなくても。だがそれは過去の話だ。

 ウチはそんな考えを悟られないよう、曖昧に答えておく。


「・・・う、ん……」


 このことは何があっても、高井に知られてはいけない。

 せっかく今、いい関係なのに……嫌われてしまう……!
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