呪 い サ イ ト
②~優子編~
憎しみ
「ねー、優子! 見て!」
私―――坂山 優子(サカヤマ ユウコ)は誰かから呼ばれて、ふり返った。
そこには、とても可愛らしい少女が立っていた。
私の幼馴染だ。岸本 莉音(キシモト リオン)。ぶりっこと呼ばれることもあるが、男子からモテている。
横にはもう一人、森 幸恵(モリ サチエ)がいた。糸のように細い目をつり上げて、笑っている。
そして、二人とも―――石神 正輝(イシガミ マサキ)の腕を掴んでいた。絡めている、という表現のほうがふさわしいかもしれない。
彼は私の好きな人であり、目があった途端に赤面して目を逸らしてしまう……。
「捕まえたのー!」
私が石神のことを好きだと知っている莉音が、まるで自慢するかのように、満面の笑みで見せつけてきた。
腹から憎悪がこみ上げて来た。
「・・・・・・」
私は無言で薄笑いをする。
だが内心、
・・・そんなことで呼んだの? ってか捕まえたからって何!? いちいち見せ付けなくてもいいから!
と思い、莉音と幸恵にムカッと腹を立てた。
私―――坂山 優子(サカヤマ ユウコ)は誰かから呼ばれて、ふり返った。
そこには、とても可愛らしい少女が立っていた。
私の幼馴染だ。岸本 莉音(キシモト リオン)。ぶりっこと呼ばれることもあるが、男子からモテている。
横にはもう一人、森 幸恵(モリ サチエ)がいた。糸のように細い目をつり上げて、笑っている。
そして、二人とも―――石神 正輝(イシガミ マサキ)の腕を掴んでいた。絡めている、という表現のほうがふさわしいかもしれない。
彼は私の好きな人であり、目があった途端に赤面して目を逸らしてしまう……。
「捕まえたのー!」
私が石神のことを好きだと知っている莉音が、まるで自慢するかのように、満面の笑みで見せつけてきた。
腹から憎悪がこみ上げて来た。
「・・・・・・」
私は無言で薄笑いをする。
だが内心、
・・・そんなことで呼んだの? ってか捕まえたからって何!? いちいち見せ付けなくてもいいから!
と思い、莉音と幸恵にムカッと腹を立てた。