呪 い サ イ ト
「こういう嫌な予感って、当たったりしちゃうんだよね……」


 ウチは薄笑いをしながら窓へ手を伸ばし、ガラス戸を開いた。冷たい風が吹き抜けていく。無い脳味噌を久しぶりに使った頭と、感情が高ぶって火照た体が冷やされて心地良い。

 ふぅ、と脱力した時だった。突然、教室の後ろのドアが勢いよく開かれ、

 ―――バーン!

 という音が教室に響き渡り、心臓が飛び跳ねそうになった。
 反射的に振り返り、ドアの辺りを見る。そこには―――真里がいた。


「真里?」


 クラスメイト達もウチと同じように、反射的に真里をみていた。
 真里に視線が集中している。


「夏紀! ビッグニュース! 大変!! 馬路でやばいよ!!」

< 8 / 210 >

この作品をシェア

pagetop