呪 い サ イ ト

 ”みんなから”ということは……


「優里も? 莉音も? 幸恵も?」


 優里はこくり、と頷く。


「どうして!?」


「なんかとにかくうざいー……。べたべたしてくるし、自分勝手だし。本当自己中だよ? 小五の時から……」


「・・・そうだったんだ」


 初めて知った私は驚く……。
 嫌われ始めた小学五年生から、私は寧々と同じクラスになっていなかったのだ。

「寧々のせいで色々と損してる。振り回されてばっかり。憎んでるよ」


 その時、休み時間が終わり、授業が始まることを告げるチャイムが鳴った。
 じゃあね、と私は手をひらひらと振って、自分のクラスへと戻る。

 ・・・誰でも憎んでいる人はいるんだね。

 そう思い、なんだか安心しそして嬉しくなった……。
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