呪 い サ イ ト
”タノシイコト”……? 何それ……? 何かイベントでもあるのかな?
結局そんな考えに落ち着いた。
”タノシイコト”が何なのかはわからないが、これだけ誘われて断わるわけにはいかない。
「んじゃあ、私も行こうかな……」
「ウチと、莉ぃちゃんと、ゆーりと、幸ちゃんと、ゆっこの5人ね!! 学校前に9時集合!」
寧々が締めくくるように言った。しかも名前は全員あだ名で呼んだ。
莉音はよく、”莉ぃちゃん”と呼ばれることがあった。もう一人、”りおん”という人物が同学年に存在するのだ。
今は私と同じクラスだ。”里音”と書く。
可愛い莉音のほうがちゃん付けがよく似合うため、”莉ぃちゃん”だ。
ややこしいため、女子のほとんどが莉音のことを”莉ぃちゃん”と呼んでいる。里音は呼び捨てだ。
だが私は昔から莉音のことを呼び捨てで呼んでいる。だから莉音のほうも、里音のほうも、”りおん”と呼んでいた。
あとは寧々が勝手につけたのだが、少し定着しているようで、寧々以外でもそのあだ名で呼んでいたりする。
勝手にあだ名をつけるのも、嫌われる原因になっているのだろうか。
ふと、そんなことを考えた。