ひっきーの恋
そんな調子で
あっという間に放課後になった。
あれから護以外誰からも
話しかけられることもなく、
結構気が楽といえば楽だった。
だって、
なんか、
めんどいし。
無理。
勉強も結局全然分からず、
最終的には放置して、
空を見ながらぼーっとしたり、
さっきのサボり君を観察したりした。
んにしても、
一時間目からずっと起きない。
寝返りもしない。
何故かそんなことに感心する。
「あ。」
カバンを背負うとして、
不意にサボり君のほうを見たうちは
小さく声をあげた。
サボり君が
目を覚ましたのだ。
その美しさにうちは思わず魅入った。