ひっきーの恋
「お前、どこの学校?」
下を向いてうつむいていると、
突然、そいつが話しかけてきた。
「え?」
「だーかーらー。どこの学校?」
「・・・・・・。」
うちは言葉に詰まった。
どこの学校かを教えてしまえば、
同じ中学だって、 バレる。
そんな事したら
ひっきーだってバレる。
そしたら、また・・・・・・。
『死んじゃえ!あはははははっ!』
消えた。大事な、ネックレス。
『付き合うわけねえじゃん?
気ぃあるって思ってた?』
ネックレスは、
学校の裏庭にある、
焼却炉の中にあった。
『騙されるって、ま・ぬ・け★』
真っ黒にこげて、
無残な姿になっていた。
うちと同じ姿をしていた。
泣きながら、ネックレスをつけた。
こんな姿になっても。
大事なものだったから。
消えない過去が頭の中に、
フラッシュバックしていた。