ひっきーの恋



   ぴーんぽーん。




不意に鳴り響く玄関のチャイム。

宅急便かな。

スウェットで
リビングに行って、
玄関に取り付けたカメラの映像を見る。

「あ、」

玄関には、
君が立っていた。

初めて会った時と同じ、
学ランを着て、
サブバックを背負って。

片手には
学校に行かない間に
溜まりに溜まりまくった、
プリントの山。



ぴーんぽーん。



2回目のチャイムが鳴った。








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