ひっきーの恋
時間が迫る。
早くしないと
学校に遅れてしまうだろう。
少し慌てて、
サブバックを肩に背負い、
外に飛び出した。
「やっほー。」
外には、
予想のしなかった客がいた。
護だ。
「え?何でいんの?!」
忘れようとしていた嬉しさが
一瞬にして込み上げる。
「何でって、
ちょっと心配だったから、
お迎えに参上いたしました♪」
そういいながら、
乗っている自転車をぽんぽんと叩く。
「はやく後ろに乗りなよ?」
うちは、嬉しさと恥ずかしさに
ギクシャクしながら、
後ろに乗った。
バックは、籠の中だ。
「しっかりつかまってよ。」
そういうと、
護は自転車を漕ぎ出した。
落ちそうになったから、
半反射的に護に抱きついた。