男子敵対復讐令!
一条の距離は縮まらない。
蘭…大丈夫かな…?
いくら蘭でも…あんな人数じゃ敵いっこないよ…。
あたしは立ち止まり引き返そうとすると後ろから腕をつかまれた。
「お前、自分の目的に自覚を持て。」
突然現れた正木悠太が真剣な目であたしを見る。
「だけど、蘭が…。」
「いいから走るぞ!」
正木悠太はあたしの腕を強く引っ張り走り出す。
「だけど蘭が…!!」
「護衛を用意した。だから、平気。」
護衛・・・?
そういえば、さっきからちらほら黒スーツを着たサングラスの男の人たちがあたしたちを取り囲んで走っている…。