男子敵対復讐令!



それが悪い判断だと思ったのが今。



放課後、朝倉さんに連れられて野球部が活動するグランドに行くとグランドを囲むネットの周りにはたくさんの女子集団。



その香水臭さにあたしはくらくら目まいがしてきた。




「これ全員、常葉ファン?」


「はい♪」


ファンクラブに入ると香水の臭いに慣れますよと言う朝倉さんはずんずんとネットの先頭にまで歩いていく。



わざわざ香水の臭いに慣れるためにファンクラブなんざ入りたくねぇ。。。



目まいに耐えきれなくなったあたしは"ストップ"と言って朝倉さんの腕をつかんだ。





「ねぇ、離れた所から見ない?」



「えー…せっかくここまで来たのに…。」



朝倉さんは腑に落ちない顔をしたがちゃんと場所を替えて群衆から離れた芝生の所に座ることにした。



野球部が大声を出して基礎練習をしている。


周りではキャーキャー叫ぶ女子たち。


あんだけ黄色い声が飛んでて気が散らないのかなぁ。


< 17 / 160 >

この作品をシェア

pagetop