男子敵対復讐令!
「それで…常葉さんがターゲットなんだ…。」
図書館で常葉飛鳥の復讐計画を練るあたしに蘭が静かに言った。
「でも、常葉さんに彼女の一人くらいいたっておかしくないと思うけど?」
常葉飛鳥の評判は他校である蘭の耳にも入ってくる。
蘭の言い分にあたしは鼻で笑った。
「分かってないね、蘭くん☆」
そして、ルーズリーフから蘭に目を移した。
「あたしだって常葉に彼女がいたっておかしくないと思う。
だけどね、ファンはそうは思わないと思う。」
あたしはポケットから一つの紙を取り出し蘭に見せた。
朝倉さんから貰ったファン専用の名刺。
「見ての通り、この常葉飛鳥ファンクラブの名刺の裏に
『私たちファンは皆平等、争いなく常葉飛鳥を愛します。』
って書いてある。たぶんこの表記は他のファンの名刺にも書いてあると思うの。」
「…それで?」
怪訝な顔であたしの目を見る蘭。