先生or生徒?!
とうとう、わたしの自己紹介が始まってしまった…。

「…えっと。小宮佳奈恵です…。みんなよろしく」

短い。
実に短い自己紹介!
まぁ、シンプル イズ ベストって言うしねっ!
言いたいことは言った!!

わたしは結局、先生と目を合わせないままゆっくり席に座った。


その後はと言うと、わたしの動揺は何事もなかったかのように先生にムシされ、自己紹介は幕を閉じたのであった。


同じクラスになったユリちゃんは、よかったね、とVサインをしている。

わたしにはそんな余裕があるわけもなく、ユリちゃんを恨めしく見つめただけだったけど…。

だって、今は何も起きなかったけど…。
これから何があるかわかんないし!

なんたって、長崎先生はわたしの担任なんだもん!

もぅ、気まずすぎてやってけないよ〜。


「………でいいか、小宮」
「っ?」

!?な…なにっ?
なんでみんなこっち見てんの!?
長崎先生まで、気まずそうに見つめないでよ!

…どうやら、またもわたしが考え込み中に話が進んでしまったみたい……。

どうしよっ。
今、なんの話ですかぁ!?


「小宮、いいのか?」

先生、そんなに見つめないでくださいぃ〜。

「あっ…、いいですっ!!」

耐え切れないって!こんな状況!!
もぅなんでも良いから、わたしを見ないでッッ!
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