先生or生徒?!
―――――キーンコーン…

わたしが圭のことばかり考えていたせいか、一日は急速に過ぎてしまった。

もぅ、放課後なんですけど。


「小宮」
「あっ、岡本くん」

鞄に荷物を詰めていると、岡本くんがわたしの肩を叩いた。

「今日は大会議室らしいよ」
3年の全学級委員が集まるんだって、と岡本くん。

いよいよ本格的に始動だなぁ。


「わかった。ありがとね」

わたしがお礼を言うと、微かに岡本くんの頬が色付いた気がする。

なんでだろ?

「じゃ、じゃあ。先行ってるから」

岡本くんは何度か壁に体をぶつけながら、教室を出ていった。

……大丈夫だろうか。


「わっ、もうこんな時間か!早く行かなきゃ!!」

わたしは手早く近くにあった紙とペンをつかむと、
“先に帰っててOK”
と殴り書き、ユリちゃんの机に置いた。

しばらく、ユリちゃんと下校できないかもなぁ…。


淋しさを感じながら、わたしは大会議室を目指して歩きだした。
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