先生or生徒?!
圭と繋がれた手を解き、小走りで移動する。


どきどきする胸に、繋がれていた手をあてながら。





プログラムが終了するまで、わたしの鼓動が静まるときはなくて。


時々目の会う圭に、心臓を跳ね上がらせながら業務をまっとうした。



「お疲れ様でしたぁ!」

放課後、生徒がいなくなった体育館で10人は一息。

無事終わってよかったぁ。



「……片付け、しますか」
「そうだな」

わたしの言葉に反応してくれたのは、岡本くんだった。

笑顔には疲れが滲んでいる。


みんな、頑張ってくれたんだもんね……。

ありがとう。


「…今日は、いい会にしてくれて、ありがと!」


わたしは最高の笑みでみんなに言った。

わたし一人だったら、できてなかったよ。ありがとう。



「委員長、最高ぉ!!」
「ひゃあっほう!」


え、ちょっと! 騒ぐ必要ないでしょ、今のでッ!!


猿のように叫ぶ男子の行動についていけないわたしに、女子が言った。


「小宮さん、そんなカオでお礼言うの、反則だから」



……へ?

わたし、変なカオしてたかなぁ?
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