先生or生徒?!
先生はいつまでも返事をしないわたしを心配して、いつの間にか近づいてたみたい。
あぁ、もうカッコ悪…。

『ここ、わかった?』
『…すいません…。よく聞いてなかったです……』

うぅ…。
きっと呆れただろうなぁ。
しょんぼりしながら、先生の方にカオだけ向けた。


『っ?』

ふわっと頭に軽い重みを感じるんだけど…。
これって、先生の手!?
もしかして、わたし今先生に撫でられてる…っ?

『ふぇっ…、っほぁ…』

な…、なんか撫でられる度にヘンな声が…!!
恥ずかしいっ カオが熱いしっっ!
暗くても絶対わかるって、カオが真っ赤になってるの〜〜!!!

『ははっ、小宮は素直で可愛いなぁ…』

ぼぼっ。
自分でもカオが尚更赤くなるのがわかる。

けど…。 やっぱり先生ってイケメンだよなぁ。
軽く吊り上げた口元とか、少し細める目元とか、すごくドキドキする。

『…せんせぇ…』
『ん?』

どうしよう…。
口が勝手に動く。
胸が…、苦しい……。

『すき、…です』

意識もせず、言った言葉。
わたしの頭はぼけぇっとしてて、先生の表情を見る余裕がなかった。

そして、教室を飛び出してた…。
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