先生or生徒?!
★全ては突然に…
『…以上で、始業式を終わります』
体育館中に、マイクを通した無機質な音が響いた。
長い校長の話と新学期の心得で、わたしのお尻はとっくに限界を迎えていた。
もぅ…。早く教室に帰してくれよ〜、とマイクを握っている教頭に視線を注いでみる。
『えぇ…、では。』
やった! きっとわたしの願いが届いたんだ!!
『次に、新しい学級担任を紹介します』
っえぇえ!!?
こんなの悲しすぎる展開だよ!
わたしのお尻も悲しんでるよ!!
わたしの願いも虚しく、担任の紹介が始まってしまった…。
しょうがない。
聞いてあげようか、教頭よ。
ちなみにわたしは3-Ⅱだぞ。 いい先生を頼む!
…そして、紹介は進んでいき…
『3-Ⅰ、亀井先生。』
『亀井でーっす!よろしくなぁ〜!!』
次だぁ…。
『3-Ⅱは…』
3-Ⅱは…?!
『3-Ⅱは、長崎先生』
……えぇッッ!!?
い、今…何とおっしゃいましたか…教頭先生様。
わたしの聞き間違いですよね! うん、幻聴!!
『はい。3-Ⅱの担任になった長崎です。みんな、よろしく!』
またも、わたしの願いは虚しく消えていった。
どうやら…本当みたいですね…。