短編
1
「ね?また来てるよ」
『え…どこに?』
「いつもの所。腰掛けてる」
最初の出逢いっていうのは特に肝心だと思う。
それは人間関係に限らず、例えば美味しいチョコレートだったり、香りの良いシャンプーだったり。
振り返っみた時、それまでの日々は道は、出逢いの為に作られていたのではないかと錯覚してしまう程の衝撃。
そこに出逢いの醍醐味があると、私は思う。
「ちえは、運命とか奇跡とか、大好きだもん、ね?」
『そんな事ないよ!』
「そんな事大いにあります」
周りからは中々賛同意見が挙がらない孤立無縁状態だけれど。