執事の恋は、甘く心をふるわす〔前〕
「瑞樹」と瞳を絡めながら、僕は唇にしっとりと近衛のそれに重ねられた。

ちゅっと、啄むようなキスをし旦那様は僕を部屋へ誘う。


旦那様に抱きしめられながら、僕は胸に顔を埋めて…頷いた。


「仰せのままに…旦那様」
「その呼び方は無粋だね、いつものように名前で呼びなさい」


優しく微笑まれる


「祐馬様」


いい子だ…。


祐馬は、僕の頬を優しく包み込み、なんとも言えない男の色気を放ち僕を誘う。


堪らない…


あなたの特別になりたい…そう願う事は、いけない事でしょうか…。
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