山田丸★ころがり系
その時、扉が開く音が聞こえた。


誰か来たのだ。



振り向くと、そこには、咲坂きのこが立っていた。



なぜだか真っ赤な顔をしている。



「きのこさん、こんにちは!」

僕は元気に挨拶をした。



「あ、あなたたち、何やってるんですか」

きのこが言う。



「何って、身体測定の準備ですよ」

僕は答えた。



「身体測定?」


「あれ。聞いてませんか?身体測定だから、パンツで待機してろって連絡があったんです。あれ、でも女子はどうするんだろ。まさか一緒ってことはないだろうし……」



その時、僕は気付いた。







騙されたのだ。





< 17 / 65 >

この作品をシェア

pagetop