山田丸★ころがり系
「騙された……」

僕はつぶやいた。



「何?何?山田丸、何?」

隣でトキオがおろおろしている。



「く……くそぅ」

怒りで体が熱くなってきた。


「山田丸、どういうことなんだよ」

トキオがうるさい。


「連絡網で回ってきたということは、誰の仕業だ……いや、まさか連絡網ができたという情報自体、嘘!?」



「ぶひひひひ」

その時、奇妙な笑い声が聞こえた。


「貴様!」

僕は叫んだ。


入り口で、一眼レフを抱えた【柴田賢作(シバタケンサク)】が立っている。

こいつは背だけは高いがまだ中学生で、僕の弟分だ。

ちょっとバカでいたずらっ子で、たまに度がすぎることがある。


こいつが、僕に昨日電話連絡して身体測定のことを知らせてきた張本人だ。

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