山田丸★ころがり系
翌日。


僕はシャープペンをきれいにラッピングして、ころがり会へ持っていった。


部屋に入ると、すでにめるは椅子に座って談笑していた。

ナナフシとトキオも一緒だ。


僕は得意げにピンクのリボンをかけた包みを持って、彼女に近づいた。


「山田丸、おはよー」

トキオが僕の姿を見つけて言う。


僕はトキオの言葉を無視して言った。

「めるちゃん、シャープペン探してた、でしょう?」

「そうだけど……もう見つからなさそうで、諦めてるんだ……。残念だけど……」

めるが言う。


「さぞかしお気に入りだったんだろうねぇ」

思わずもったいぶってしまった。


「そうだ。同じやつ、俺、ハンズで見たよ。また買ったら良いんじゃないか?」

トキオが言う。

今頃それに気付いたのか。

愚かなトキオめ。

そんなこと、僕はすでに気付いている。

そしてこの手の中に、それはある。

きっと、めるは大喜びだろう。

想像して、思わずにやけてしまった。

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