山田丸★ころがり系
「けっ」

僕は格好良く、そう言って、空いている椅子に座った。


空いている椅子といっても、いい加減な気持ちで座席を選んだわけではない。

僕は、最も、めるのうなじが良く見える席を狙って座ったのだ。


そして、さりげなくめるに椅子を近付け、熱い吐息がめるの白いうなじに届く距離に付いた。


さらに、実際に、たまに、息を吹き掛けた。

時に、熱く、時に唇をすぼめて冷たく。


届け、僕の愛。


めるは、小さな肩を震わせ、僕の愛に答えた。


僕は、それが嬉しくて、何度も、何度も、吹いた。








ころがり活動の終了後。

僕はナナフシに呼び出された。



そして、思いっきり腹を蹴られたのは、言うまでも無い。
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