山田丸★ころがり系
今回の面談に、僕は選ばれたのだ。


うきうき気分でスキップをすると、街の人は皆振り返った。


ころがり会に着いて荷物を置くと、僕は別室に向かった。

すぐ隣の部屋だ。


ドアの横のプレートには、ころがり会事務所と書いてある。


ノックをすると、奥から「どうぞ」という声が聞こえた。


ドキドキしながら僕は扉を開ける。


事務所の中はお世辞にもきれいとは言い難いし、ほこりっぽいが、そこが、かえって良い。


この部屋に呼ばれるのは3度目だった。


「座りなさい」

先生は言った。


「はい!」

僕はパイプ椅子に座った。

と、同時に飛び上がった。

「痛い!」


なんと、椅子には画びょうが置かれていた。
< 60 / 65 >

この作品をシェア

pagetop