if Infinity
「そういえば、竜河はどうした?」


思い出したように一成が聞く。


「そ、そういやいねーなぁ」


壇も辺りを見渡す


「まさか、あいつ、1人サボってどこかで時間潰してやがるな!?」


そういって、キッチンを叩く財前。


その後、それぞれの思惑が渦巻く混沌の調理実習は終わり、試食タイムとなった。


「お、結構うまくね!?」


カレーを作っていた勇輝達の班は盛り上がっていた


「ふっ まぁまぁだな、しかし斗賀野、昼食の後なのに良くそんなに入るもんだな」


「カレーは別腹なんだよ♪ なぁ、勇輝?」


「ん?ま、まぁ気持ちはわからんでもないが、お前はがっつき過ぎだ」


「けど、勇輝もこれで、ご飯、1人で炊けるようになったんじゃない?」


勇輝の正面に座っている白瀧がいつもの意味深な含み笑いで言ってくる。


「ま、まぁ、やり方を忘れなければなぁ」


「兄さん! 口に食べ物入れたまま話さないの!!」


ひながにらみながら注意する


「あはは、坂内くんって坂内さんの尻に敷かれてるって感じだよね」


柳瀬がおかしそうに言う


「や、柳瀬さん、私、尻になんて・・・」


「いやいや!ひなの尻は重いぞ!? まるで、漬物石の様にだな・・・。」


「兄さん、余程ソプラノ叫びたいようね?」


持っているスプーンをへし折るんじゃないかと思うくらいの威圧感だった。


「わかったごめん謝ります><」


素直に謝る勇輝に柳瀬が言う。


「あ、さっき口にして違和感感じたんだけど、坂内くん兄妹を呼ぶ時ややこしいし、下の名前で呼んじゃっていいかな?」
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