if Infinity
(券売機は凄い行列だぁ~;こりゃ、雪乃に任せなくて正解だったな。そう言えば、あいつと初めて出会った時もこんな感じの人ごみの中だったな)


食券を買い、注文の品を運ぶ勇輝


「ここよ。早くいらっしゃい?」


「・・・。っく、これ、片手でトレイ持つと重いんだぞ?;」


そう言いつつ、席まで運んだ勇輝はため息をつく


「ごくろう♪」


「って、偉そうだなオイ」


「女王様とお呼び」


含み笑いで淡々と言う雪乃


「はいはい、小さな女王様っと。てか、本当にカツカレー定食大盛りで良かったのか?」


「どうせ奢りなんだし、せっかくなら大盛りの方がいいじゃない?」


「あ、いや、そうじゃなくて、小柄なお前から想像もつかなかったからさ、ほら、お前って弁当の時は小さい弁当じゃん?」


そう言いつつ、割り箸を割り、ワカメうどんに手をつける


「本当はあれじゃ、あんまり足りないんだけど、量を増やすと朝重くなっちゃうでしょ?」


「あぁ、なるほどな。弁当は、自分で作ってるのか?」


「ご飯炊けない勇輝と一緒にしない」


そう言って、カレーについていたプラスチック製のスプーンで指さす。いや、スプーンさす。


「わるーござんしたねぇ 俺は将来、美人の嫁さんに飯作って貰うから、その辺は心配ないんだよw」


舌を出して軽口を叩く勇輝


「あら、言うじゃない。相手は早川さんかしら?」


「ぶっ なんで、早川が出てくる!」


「ふふ、鈍感なのか、しらを切ってるか知らないけど、あんまり女の子に恥をかかすんじゃないわよ?」


そう言いつつ物凄い早さでカレーを口へ運ぶ雪乃


「・・・。ってか、お前、食うの早過ぎじゃね!? ギャル曽根も真っ青だな」
< 72 / 90 >

この作品をシェア

pagetop