神々と世界の狭間で
残されたのは静寂と私だけ。

「…どうしよう…」

私にはどうしようもないことなのだろうことは分かっていたけれど…。

何かしなければいけない気がした。

何故か、自分には見つけられる気がした。

……一橋研究所…。

ソレが私の頭の中に浮かび上がった。

一橋研究所の白く無機質な部屋の中で小さくうずくまる一人の少女。

そのイメージだけが異様に頭にこびりつく。

普通に考えればこれは、妄想とか、そういったものに分類されてしまうかもしれない。

でも、私にはそうは思えなかった。

はっきりとこう断言できた。

「留衣は一橋研究所にいる。」

ひどく鮮明な頭の中のイメージ。私は、まるで自分がそこにいるかのような錯覚に陥りかける。

イメージの中の少女が話しかけてくる。

「私を見つけて。」

「私に会いに来て。」

「あなたしかいないの。」
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