神々と世界の狭間で
…私達には神様はいない。

私達は人に作られた存在。

本来は存在しないはずのヒト。

いわば神という枠の外に生まれた存在だから。

そんな思いを押しやり、留衣に訊ねた。

「そう、神様は見つかった?」

ただ場を繋ぐ為の問い。

それ以上の意味は無かった。

留衣が問いに答えるまでは…。

留衣は真っ直ぐな目で私を見つめ、静かに言った。

「見つかったよ。神様。」
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