神々と世界の狭間で
フとレラが顔を上げる。

そしてそのままその表情が固まった。

「ん、どうした?」

レラの固まった表情を覗き込む。その表情は恐怖とも驚きとも取れない複雑なものだ。

「…どうして。」

「どうして、そこにいるの?」

レラの目は俺の横に、何も存在しない空間を凝視していた。

俺はその辺りを見る、が、そこには何もない。

「おい。ビビらすなよ。」

俺がそう言いながらレラに目をやった時。

レラは音も無く、静かに倒れた。

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