神々と世界の狭間で
一橋研究所、そこは意外に近い所にあった。

大体3~5km位、自転車で行けば一時間もかからない距離だ。

ただ、いつもは来ない地域ではある。

その辺りは余り人は住んでいない地域で、周りは森しかない。

実際に来てみると、夜にだという事もあり暗い。

灯りは道路沿いポツポツとある街灯くらいだ。

…軽く恐い。

シャーシャーという自転車の車輪の音だけが辺りに響き渡っている。

森に囲まれた道を走り出してから40分位たったころ、森の中に一つの建物が見えてきた。

白い門には「一橋研究所」の看板が掲げられている。

門から100m位奥に建物がある。

建物自体も白く、窓からは光々とした灯りが漏れている。

…ここか。

俺は一応、自転車を降り、建物を目指し自転車を押して中に入った。

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