神々と世界の狭間で
…………。

沈黙が流れる。

愛君は優秀な子だ。自分から話始めるまで待とう、と考えていた。

「所長、あの…。」

そこまで言って愛君は言葉に詰まった。

…何をしたというのだろう?

今まで、この子がうつ向いたまま言葉に詰まるなどということは見たことがない。

「…私の部屋に来ていただけますか?私が話すより見ていただいた方が…。」

…これはただ事ではないな。

「わかった。こんな時間訪ねてくるのだ。今から行こうか。」

そう言って立ち上がる。

愛君は立ち上がり、小さな声で「ありがとうございます」と言った。

愛君の研究室に入ると、私は微かな違和感を感じた。

私と愛君以外に誰もいないはずの研究室に、その他の気配がするのだ。

「所長、コレを。」

そう言って愛君は一つのモニターを起動させた。
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