神々と世界の狭間で
ガラガラ。昔ながらの引き戸を開いてレラが家の中に入って行く。

ここがレラの家。たたずまいは質素な木造の造りだけど、耐震性、耐火性には金をかけているとレラが暫く前に話していた。

俺も「ちわー」と中にいるであろうレラのオヤジさんに声をかけて中に入った。

レラん家はレラとレラのオヤジさんの二人暮らしで、母親はいない。

だから家事は基本的にレラがやっている。

玄関から見て一番奥の襖がすっと開く。

「レイラ、綾君おかえり。」

レラのオヤジさんは開いた襖から顔だけをニュウッと覗かせた。

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