神々と世界の狭間で
6 輪廻をやめた時
コンコン。俺は白一色のドアを叩く。ドアのプレートに「AIRA MITUMOTO」と書かれている。

「光本さん、いらっしゃいますか。先ほどお会いした綾です。」

一人、アイラの研究室の前に立っている俺。

先生とはあれから多くを語らなかった。

どうなるかはわからなかったが、俺は先生の部屋を出る時、先生の付き添いを断った。

一人で、ちゃんと今のレラと向き合いたかった。

今のレラがレラじゃなかったとしても…。

「ちょっと待ってね。」

声と共に中からゴトゴトと何かを移動させている音が聞こえる。

部屋を整理していたのだろう。

ガチャ、ゆっくりドアが開かれる。

「いらっしゃい。」

レラ、いやアイラは微笑みながら俺を迎え入れてくれた。

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