神々と世界の狭間で
「あ…、すいません。」


俺は後ずさりするように機械から離れた。

「あ…。」

アイラはハッとして表情を取り繕った。

「ごめんね。その中は無菌状態にしてあるから…。」

何の知識もない俺が聞けばもっともらしい話に聞こえるが…。

カタカタと震えているアイラの手が理由がそれだけでは無いことを俺に教えていた。

…この機械に何があるんだ…?

アイラの感じからしてこの機械に何かあるのは間違いない。

…もしかして…この中に新しいクローンが…?

先生はこのままだとアイラは再び死ぬと、今のアイラはレラがこの機械の中で生きていた頃のアイラだと言っていた。

…確かめなきゃ…。

先生が言っていた胎児、レラが写っていたモニター。
俺はソレを探そうと部屋の中を見回す。
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