神々と世界の狭間で
記憶が静かに流れてくる。

研究室、母が機械の中にいる私に話かけてくる。

「あなたの名前はレイラよ。」

「零羅、ゼロ番目の愛羅、あなたが私の次の存在ではないように、あなたがクローンとして最初の存在、一番目の存在にならないように…。」

「ちゃんと生きるんだよ。」

母はそう言って困ったように笑った。

「私がそんなこと言えた義理はないわね。」

母の目は優しかった。

ただ、純粋に愛だけが溢れていた。
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