神々と世界の狭間で
キーンコーンカーンコーンと、ベルが響く。この建物の中にだけ響いているようだ。

「お、授業の終わりだ。」

杉本さんは立ち上がり、「行こうか」と私を促した。

「生徒達は授業が終わったら、居住スペースのリビングに来るようになっているから。」

私はそう杉本さんの説明を受けながら二階へと向かった。

父は来ていない。私と杉本さんだけだ。

リビングに着くと、そこには数人の子供たちが椅子に座ってワイワイと雑談していた。

外形だけで判断すれば小学校の高学年くらいだろうか。

そこに双子だろうか。まったく同じ外見の女の子が二人いた。

「杉本さん…あの子達って…。」

目線で疑問を送る。

その時、「こんにちわ~」と子供達の方から声がした。

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