もう1人のボク
月夜の眼が、険しくなった。
「そうだよ! 陽日なんて控え目なフリをしているけど、ただの臆病者じゃないか! キミこそ、主人格として生きるべきだ!」
殺気立つ月夜の雰囲気に、遊間は気付かない。
「てめぇ…! 言っちゃならねぇことを、言いやがったな?」
「えっ?」
後一歩という所で、遊間はようやく空気の温度差に気付いた。
そして気付いた時には、首を捕まれ、地面に叩き付けられた。
「ぐはっ! なっ何故…?」
「バカ言ってんじゃねーよ。オレにとっちゃ、アイツが全てなんだ」
月夜は陽日を乗っ取る為に生まれた存在ではない。
守る為だけに、生まれてきたのだ。
それを否定されることが、月夜は何よりもキライだった。
「そうだよ! 陽日なんて控え目なフリをしているけど、ただの臆病者じゃないか! キミこそ、主人格として生きるべきだ!」
殺気立つ月夜の雰囲気に、遊間は気付かない。
「てめぇ…! 言っちゃならねぇことを、言いやがったな?」
「えっ?」
後一歩という所で、遊間はようやく空気の温度差に気付いた。
そして気付いた時には、首を捕まれ、地面に叩き付けられた。
「ぐはっ! なっ何故…?」
「バカ言ってんじゃねーよ。オレにとっちゃ、アイツが全てなんだ」
月夜は陽日を乗っ取る為に生まれた存在ではない。
守る為だけに、生まれてきたのだ。
それを否定されることが、月夜は何よりもキライだった。